新井ハッスル締め 39歳、追い込んだ
「広島春季キャンプ」(4日、日南)
広島の新井貴浩内野手(39)が早出と志願で1日2回の特守を受けた。昨年同様の下半身を鍛える調整法で、連日のハードメニューも第1クール完走。「何歳になっても声は出せる」と18年目の大ベテランが、若手以上の活気でもり立てた。
午前9時。20代中盤の選手らに混ざって、39歳は泥だらけになった。「いけるぞ」、「ヨッシャー」-。声と動きで示しながら、一丸の雰囲気をつくる。さらにランチ特打後には、室内練習場に移動して志願特守。高ヘッドコーチを相手に40分、147球を受けた。
「もう一回、追い込みたいと思っていたので。疲れました。最後の方は足が動かなかった。コケてましたね」
自虐を挟みながら見せる笑顔に、充実感が漂っている。1日から3日連続で坂道ダッシュを1時間。朝、足を引きずるような状態でも、グラウンドではハツラツと動いた。「疲れやすくなっているから、できるだけやっておきたい」。徐々に体の衰えは感じている。だからこそ、年齢とともに練習量は増えた。
今後も特守は定期的に続ける予定で、次クールでは特打などスイング量も増やす。「怖がっていたら追い込めない。ケガしたらそこまで。覚悟はしています」と新井。残り3週間。まだ見ぬ頂点を誓うシーズンへ、妥協なき日々を過ごしていく。