安仁屋節さく裂!投げろ、走れ、飲め!
「広島春季キャンプ」(6日、日南)
臨時投手コーチを務めるOB会長の安仁屋宗八氏(71)=デイリースポーツ評論家=が日南キャンプ第2クール初日となった6日、チームに合流。練習開始前には円陣の中心で選手に向け「投げろ」「走れ」「飲め」と珍指令を出した。
「投げ込んで球数を増やしてほしい。死ぬまで走れ、走って死ぬことはない。飲み屋街にも出ろ。オーナーにもOKを取ってある」
いきなり“安仁屋節”をさく裂させた。求めたのは精神面の充実。「走り込み」「投げ込み」に加え、「飲め」指令には特別な思いがある。「飲みの席でヒントをもらうこともあるよ」。先発、中継ぎで通算119勝を挙げた現役時代や、投手コーチ、2軍監督の実績、経験を元に「酒席」の重要性を説いた。
明るい雰囲気をつくりながら、ブルペンも盛り上げた。野村、福井、戸田らを高評価。各投手には今後、「四球OK」の考えを伝えていく。例に挙げたのはOBの北別府学氏、川口和久氏の投球。「北別府は制球が抜群でフルカウントにできた。川口は満塁にしても、ホームを踏ませない力があった」と説明する。
必要なのは四球を恐れない心。「緒方監督にもお願いしておく。思い切り攻めてほしい。四球も野球だから」と強く訴えた。11年ぶりの“現場復帰”。25日まで20日間、安仁屋の考えを伝える。「秋に監督を胴上げしよう」。25年ぶりの優勝に向けて全身全霊、投手王国復活の一助を担う。