ドラ1岡田にG驚く「全盛期のSB斉藤」

 「広島春季キャンプ」(7日、日南)

 広島のドラフト1位・岡田明丈投手(22)=大商大=が、フリー打撃に初登板した。天谷、田中に対して計42球を投げ、安打性の当たりはわずか3本。最速は143キロを記録した。キレのある直球を投げ込む黄金ルーキーの姿に、巨人のスコアラーはソフトバンクで活躍した斉藤和巳氏の全盛期をダブらせ、警戒心を強めた。

 背番号17が、大器の片りんを見せた。ゆったりとしたフォームから投げ込まれた伸びのある直球で凡打の山を築いた。制球にはやや苦しんだものの、最速143キロを計測。力強い投球を披露した。

 入団後初めてプロの打者を相手にフリー打撃に登板。1軍でも活躍する田中と天谷に計42球を投げ、安打性の当たりはわずか3本。「初めての対戦で少し力が入った。6割くらい(の投球)です。指の掛かりは良かった」。直球のできには納得の表情だ。

 直球以外にもカーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップと4種類の変化球を試した。制球に苦しんだが「(変化球は)まだ投げ始めたばかりなので」と気にする様子はない。今後は投げ込んで精度を上げていくつもりだ。

 この日、岡田が特に重点を置いたのがフォームのバランスだった。「意識して投げたが、投げ急いでしまった。腕が勝手に出てくるくらいのバランスで投げたい」。現状の課題を冷静に分析した。

 初めて打者に対して投げた右腕の姿に、評価はうなぎ上りだ。視察に訪れた元広島監督の山本浩二氏は「角度があるボールを投げていた。楽しみな存在」と絶賛。巨人の吉原スコアラーは「真っすぐにキレがある。全盛期の斉藤和巳(元ソフトバンク)みたい」と03年に20勝、06年に18勝を挙げ、2度の最多勝に輝いた右腕を重ね合わせ、警戒心を強めた。

 起用法について現時点では未定だ。「まだ決めかねている。もちろんスターターとして試してみたい部分もあるが、中から行ってもらうというケースもある」と緒方監督。今後の実戦登板で適性を見極めていく方針だ。

 練習には慣れてきたが、「力みながらでもバランスを整えながらやっていきたい」と気の緩みはない。「肩肘に問題なくいい感じにできています。ストレートが安定してきてから変化球に取り組んでいきます」。開幕1軍へ向け、黄金ルーキーが徐々に真価を発揮していく。

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