新井2戦連発!本塁打量産へ進化証明
「オープン戦、日本ハム1-3広島」(16日、鎌ヶ谷スタジアム)
納得の一振りに、広島・新井の表情は自然と崩れた。白い歯をのぞかせ、目尻も下がる。「内角の難しく厳しめのコースに、良い反応ができた。きれいに腰を回転できた」。2試合連続の一発は、技術の高さを見せつける放物線だった。
0-1の二回2死。フルカウントから内角膝元のスライダーをすくい上げた。左翼方向に舞い上がった白球は、グングンと伸びる。軽々フェンスを越えると、その奥にある防球ネットを揺らした。緒方監督も「シーズンに取っておいてほしいくらい。素晴らしいホームラン」と絶賛。15日のヤクルト戦(神宮)でオープン戦1号をマーク。開幕へ向けギアを上げてきた。
つなぎ役としても存在感を示した。1-1の四回1死一、二塁では四球を選び満塁と好機を拡大。決勝打になった下水流の中犠飛を呼び込んだ。指揮官は「フォアボールを選んでくれて、あれが次の1点につながったね」。チームプレーに徹した打席に目を細めた。
25日の開幕戦(DeNA・マツダ)までオープン戦は残り4試合。長距離砲は「結果もそうだけど、内容をよくしていきたいね」と前を見据えた。原点回帰し、本塁打量産を誓う今季。何度も快音を響かせ、悲願への道を切り開いていく。