名手・菊池 ゲーム左右する好守
さすが3年連続ゴールデングラブ賞である。試合の流れを左右するファインプレーだった。
広島・菊池涼介内野手(26)が10日、ヤクルト戦(神宮球場)の三回、先頭打者の畠山が放ったセンター前へ抜けるかという打球に追いつき、素早く一塁へ送球しアウトにした。
写真で分かるように、送球後に外野側に体が倒れている。センターに抜ける打球を捕球してから体勢を立て直さず投げているからだ。ワンテンポでも遅れれば、内野安打になっていただろう。
直後に次打者の鵜久森が中越え三塁打を放っている。畠山をアウトにしていなければ追加点を奪われていた。立ち上がり不安定だった先発のジョンソンを助けるファインプレーだった。
四回に丸、松山の一発攻勢で同点に追いつき、スタンドのカープファンは大興奮。球場の雰囲気と試合の流れが一気に広島に傾いた。
七回に自ら勝ち越しタイムリーを放った菊池だが、三回のファインプレーがあったからこその“決勝打”である。(写真と文=デイリースポーツ・開出牧)