緒方カープ正念場…鬼門交流戦で即難敵
「日本生命セ・パ交流戦」が31日から始まる。最初の6連戦でパ・リーグ2位のロッテ、同首位のソフトバンクと対戦する広島・緒方孝市監督(47)は30日、この上位対決を正念場と位置づけた。昨季は9勝9敗の五分で終えた交流戦。今年はスタートダッシュを決め、首位の座を守る。
18試合の戦いが幕を開ける。その初戦はパ・リーグ2位のロッテ。地元に帰って3日から戦うのは、同首位を独走するソフトバンクだ。緒方監督は「最初の6連戦が(交流戦の)正念場」と力を込めた。
敵地ではDH制が採用される。打線強化のため、当初は外国人野手を昇格させるプランが検討された。だが現状ではジョンソン、ジャクソン、ヘーゲンズの外国人投手3人制を優先すべきと判断。当面は見送ることが決まった。
そこで浮上したのが、土生だ。パ・リーグには右の好投手が多いと分析し、堂林に代わって、2軍で打率3割を超えている土生の昇格を決定。指揮官は「ファームで頑張ってきた。起爆剤になってほしいという思いがある」と期待を寄せた。
貯金6で首位に位置する。チーム打率、本塁打、得点で12球団トップの強力打線がその原動力だ。投手を中心とした守りの野球をベースにしつつも、打ち合いになれば負けない。交流戦でもこれまで通りの野球を貫くだけだ。
過去11度の交流戦で、勝ち越しは2度しかない。チームにとって“鬼門”と言っても過言ではない。それでも緒方監督は平常心を強調。「これまでやってきた戦いをやるだけ」と前を向いた。いきなり訪れた最大の関門を突破し、鯉の季節を続ける。