「阪神２－８広島」（８日、甲子園球場）

　小雨が降りしきる中、マウンドに立ち続けた。７回３安打２失点（自責０）の粘投で今季９勝目を挙げた広島・ジョンソン。阪神戦は通算７度の登板で負けなしの４勝目。キラーぶりを発揮した。

　「コンディションはタフな状況だったが試合は始まっている。文句を言ってもしょうがない。任された試合。とにかく辛抱強く投げるしかない」。その言葉通り、初回からランナーを背負うも低めに丁寧に投げ、得点を許さなかった。

　２１個のアウトのうち内野ゴロは１０。制球された直球を軸に、変化球を織り交ぜながら虎打線を手玉に取った。「自分の投球はゴロを打たせていくこと。とにかく試合のリズムを作ることを心掛けている」。抜群のテンポで流れを呼び込んだ。

　唯一の失点は四回。先頭の鳥谷に右前打で出塁を許すと、江越にも左前打を放たれ無死一、二塁のピンチを背負った。続く福留の中前に弾む打球を丸が後逸。その間に２点を失った。「過去を振り返っても仕方ないので切り替えていった」と後続を抑え、２失点で踏みとどめた。

　来日２年目。「以前よりも修正して投げることができている」と手応え十分だ。抜群の安定感を誇るエース・左腕がチームを連勝街道に導いた。