大瀬良が復帰星飾れず…背番号「14」先輩・津田さん命日に
「広島6-7中日」(20日、マツダスタジアム)
復帰戦を白星で飾れなかった。春季キャンプで「右肘内側側副靱帯(じんたい)の部分損傷」で離脱し、今季初登板となった広島・大瀬良だったが、直球の最速は142キロ止まり。本来の姿からは程遠く、3回7安打4失点で降板した。
「(投球の状態は)あまり良くなかったです。真っすぐでファウルが取れなかった。試合を作るための基本的な投球ができませんでした」
昨年10月7日の中日戦(マツダ)以来、287日ぶりの舞台。緊張感が高まる中、初回のマウンドに上がったが、いきなり大島に先頭打者本塁打を浴びた。その後も中日打線につかまり、積み重ねた失点。最後まで自分の投球はできなかった。
7月20日は、背番号「14」の先輩・津田恒実さんの命日だった。不調に陥った1年目の夏、球場内にある「津田プレート」の前に立った。「笑顔と闘志を忘れないために」-。プレートに書かれた文言を14回復唱。その後、津田さんの言葉を胸に状態を上げ、新人王を獲得した。
当初の予定通り21日に登録を抹消される。だが残りシーズンはまだ長い。「前半戦は力になれなかった。後半戦はチームの力になれるよう頑張ります」と前を見据えた右腕。次こそ、この悔しさを晴らす投球で復帰星をつかむ。