黒田に200勝を!新井「そうなれば最高」神って300号同時達成
広島の新井貴浩内野手(39)、石原慶幸捕手(36)のベテラン2人が21日、黒田博樹投手(41)の日米通算200勝達成へのサポートを誓った。王手をかけてから登板2試合に敗戦。次回登板予定の23日・阪神戦では、守備、攻撃両面の強力援護を約束した。新井は史上42人目の300本塁打にあと1本。「そうなれば最高」と同時達成を狙う。
高まる思いをバットに込める。強い気持ちで勝利を届けたい。日米通算200勝の大偉業。達成目前で2度、足踏みとなった。3度目の正直となるのは23日の阪神戦。新井が、石原が、ナイン全員が、強力援護を誓う。黒田に白星を-が合言葉だ。
「援護したいと思っている。みんながそれを思っているのでね。一回負けて今度こそ、と思ってやってダメだった。でも、もう一回今度こそ、という気持ちで援護したいね」
新井が強い口調で約束した。王手をかけて臨んだ6日の中日戦は1得点。続く13日の巨人戦は無得点で敗戦した。大記録を前にした重圧。「そういう気持ちはあるかもしれない」と認める。だが、同時に「援護できなかった試合は返ってこないから」と前を向く。
チームは貯金20、2位・巨人に9差をつけて独走中。最短で26日にもマジックナンバー38が点灯する。「捕手としても野手としても、なんとか勝利に結びつけるようにしたい」とは石原。「それがチームのためになる」と続ける。残り53試合。勢いを再加速させるためにも、偉業達成でもう一度流れを呼び込む。
仲間の思いは黒田にも届いている。2試合の無援は必死に戦った結果。「個人的なことで、余計な力を使わせている。非常に申し訳ない」と頭を下げる。「次の試合に勝ってね。その後にそれ以上の目標がある。みんなでそこに向かっていきたい」。強調したのは「通過点」。チームの悲願は、その先にある。
節目の記録はもう一つ存在する。新井が通算299本塁打で、史上42人目の300本塁打まで1本。広島の暗黒時代を支えたエースと4番。同時達成となれば、これ以上ない物語だ。「そうなれば最高ですよね」と新井。一丸野球での200勝達成。“通過点”を最高の形でアシストする。