ジョンソン崩れた まさかの来日最短KO 今季ワースト4回4失点
「巨人7-2広島」(27日、京セラドーム大阪)
広島のクリス・ジョンソン投手(31)が、今季ワースト4失点(自責点3)、来日最短の4回KO。6敗目を喫した。巨人戦初の本塁打も被弾し、先発の仕事を果たせなかった。敗れはしたが、2位・巨人とのゲーム差は「9」で貯金も「20」。最短で30日に優勝マジック「36」が点灯する。一戦必勝できょうは勝つ!
短い言葉に悔しさがにじんだ。ジョンソンは、誰よりも早くロッカーを出ると、足早にバスへ乗り込んだ。「きょうは何もない」。今季ワースト4失点(自責点3)で来日最短となる4回KO。前日26日(岐阜)が雨天中止になりスライド登板した一戦は、ふがいない結果に終わった。
本来の姿ではなかった。先頭の長野に先制の左越えソロを被弾。自ら投ゴロを捕球ミスするなど走者をため、村田には中前適時打を許した。三回1死一塁では、4番・阿部に弾丸ライナーで右翼席に放り込まれた。
昨季から巨人戦6試合目で初めて本塁打を許した。1試合2発も来日初だ。捉えられたのは、いずれも真ん中寄りに甘くなったカットボール。さらにファーストストライクだった。石原は「早め、早めに仕掛けてきた」と振り返る。追い込まれる前に勝負を仕掛けてきた積極策に屈した。
0-4の五回1死一、二塁の打席で代打を送られた。ヘルメットをかぶり打席に立つ気持ちを前面に出していたが、緒方監督は攻めの一手を打った。「ワンチャンスで1点でも詰められたら、と思った」。昨年6月28日の中日戦から続いていたクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)は32試合で止まった。
助っ人左腕の後を受けたオスカルは1回無失点だったが、九里と小野が打ち込まれ、さらに3点を奪われた。攻撃陣は田口を打ち崩せず、得点は鈴木のソロのみ。2位・巨人との直接対決第1戦は黒星となった。
それでも貯金は「20」と圧倒的な数を誇り、巨人とのゲーム差も「9」と大きくリードする。このカードでの優勝マジック点灯はお預けになったものの、最短で30日のDeNA戦(マツダ)で「36」がともる。
「いつ、どんな状況で投げても自分の投球をするだけだ」と常々口にするジョンソンだが、この日はできなかった。それでも今ナインがすべきなのは目の前の一戦に集中すること。いつも通りに-。その先に歓喜のときがある。