広島に神風か、虎の守乱で逆転勝ちに緒方監督「正直複雑よね」
「広島5-3阪神」(11日、マツダスタジアム)
神風吹いた!!広島が阪神の2失策から逆転勝ちで、5カードぶりの勝ち越しを決めた。
2点ビハインドの七回、鈴木、安部の連打で一、二塁。続く会沢が送りバントを狙った。高く跳ねた打球が、芝でバウンドが少し変わる。慌てて捕球した藤浪が一塁高くに悪送球。ボールがファウルグラウンドを転々とする間に、二走鈴木が一気にホーム生還した。
1点差に迫ると1死後、続く田中の一ゴロをゴメスが本塁に悪送球。二走赤松も生還し、2失策で勝ち越しに成功した。さらに菊池の二塁内野安打で一、三塁とすると丸の中犠飛で追加点。七回に2番手で登板した藪田が、3者連続奪三振で流れを呼んだ。緒方監督が今季33度目の逆転勝利を振り返る。
「正直複雑よね。ミスで3点もらった形になったから。強いて言えば、チャンスを作った中で会沢が走者をしっかり進塁させるバントができた。あれからの相手が少し焦ったプレーで点をもらった」
藤浪攻略とはいかなかったが、各選手が役割をきっちり果たした結果。この回、一塁へのヘッドスライディングで二塁内野安打とし、5点目につなげた菊池は「相手のミスにつけ込めた。1つのミスから4点を取ることができたのは大きい」と、一丸勝利に笑みを浮かべた。犠打を決めた会沢も「しっかり決めることだけを考えた。勝てたことが一番」と安どの表情だった。
ジャクソン、中崎の必勝リレーで締め、中崎は2年連続の20セーブ到達し、貯金は19に。2位巨人がDeNAに敗れ、ゲーム差を再び5・5に広げた。それでも試合後は、全選手を集めて緊急ミーティング。5分間、ミスに乗じた勝利を教訓に、全力疾走など基本の徹底を再度確認した。
12日からは場所を横浜に移して、DeNAとの3連戦。野村、黒田の2本柱で連勝を狙う。緒方監督は「とにかく阪神戦で勝ち越しできたのはよかった。次の3連戦初戦にしっかり勝てるように、チーム一丸となって戦っていく」と、早くも次戦を見据えていた。