大瀬良344日ぶり星!3人斬りで勝ち越し呼ぶ 25年ぶりV“最後のピース”だ
「DeNA2-3広島」(14日、横浜スタジアム)
勝利を信じて強く腕を振った。強い球をミット目がけて投げた。カードの勝ち越しを呼んだ12球の熱投、344日ぶりの白星。試合後、広島・大瀬良は少し勝利の余韻に浸った。「いい投球ができてよかった」。遅れてきたヒーローの今季初勝利だ。
六回。先頭の桑原を真ん中高めのカットボールで二飛に打ち取った。続くエリアンも最速148キロの直球で二飛に打ち取ると、梶谷は内角のカットボールで捕邪飛。「自分を信じて、強い気持ちは忘れないように」と、危なげない投球で三者凡退に抑えて、続く攻撃に流れを引き寄せた。
「一度、1軍に上がって、やっぱり直球で押せないと厳しい、と。強い球を投げるために、2軍でやってきた。勝ちを呼び込める投球ができてよかった」 春季キャンプで右肘痛を発症。復帰登板した7月20日の中日戦は、3回を7安打4失点でKO。翌21日に出場選手登録を抹消された。昨年経験のある中継ぎ投手として再昇格。緒方監督も「このまま2、3回を投げてくれたら、また違う形が作れるよ」と期待する。
いざ、25年ぶりの頂点へ。“最後のピース”が帰ってきた。「今年始まったころは投げることさえ、ままならなかったので。いろんな思いがあります」と大瀬良。残り33試合。先発、中継ぎにこだわりはない。歓喜の輪に入るために、信じた直球を強く、強く投げる。