凱旋鯉戦士!超満員マツダで応援御礼G倒 熱狂ファン殺到!
「広島5-0巨人」(15日、マツダスタジアム)
広島の街がまた沸いた。25年ぶりのリーグ優勝を決めたチームがマツダスタジアムに凱旋。10日の優勝決定後、初の本拠地で快勝し白星をファンにプレゼントした。試合前に緒方孝市監督(47)は、松田元オーナー(65)に優勝を報告。試合後のセレモニーでも、超満員、3万2106人の前で32年ぶりの日本一を約束した。
緒方監督が優勝ペナントを掲げると、無数のフラッシュが浴びせられた。耐え、待ち望んだ栄冠の証明。3万2106人から「ありがとう」の声が飛んだ。25年ぶりのリーグ優勝。ファンに報告と同時に、次なる目標を口にした。
「10月12日からはクライマックスシリーズが始まります。厳しい戦いになると思います。覚悟を決め、一丸となり、ファンの皆さまとともに、日本一を目指したいと思います」
指揮官の絶叫と同時に、球場のボルテージは最高潮に達した。優勝決定から5日。「今日も熱いご声援、本当にありがとうございます。本当に25年間、長い間お待たせしました。ファンの皆さま、おめでとうございます」。10日の優勝決定時と同じコメントで喜びを分かち合い、ペナントを手にグラウンドを一周した。
この日朝、チーム全体で神戸から移動。広島駅では2000人を超えるファンに盛大に迎えられた。想像を超える感謝の言葉に驚き、喜ぶと同時に、指揮官の視線は次なる戦いへ。球場到着後、松田オーナーに優勝報告。30分の会談では慰労と同時に、32年ぶりの悲願を期待された。
「ここまで来たらもう一踏ん張りし、取れるものは取ってほしい。広島の人、ファンの人たちのために4度目の日本一を、頑張ってつかみ取ってほしい」
オーナーの言葉に緒方監督は「はい」と力強く答えた。球団、チーム、ファンの思いを受け、CSファイナルSに向けて再始動。ルナ、エルドレッドを置いた対左投手用の打線で2位・巨人を圧倒した。四回、新井が中前打で出塁。鈴木、エルドレッドが四球を選んで満塁とし、石原の中犠飛で先制点を奪った。
先発の岡田は5回を投げて2安打無失点で4勝目。激しいCS先発争いの中、猛アピールに成功した。六回以降は一岡、今村、大瀬良、オスカルが無失点リレー。八回には田中の3点二塁打でダメ押し点だ。地元凱旋勝利で85勝目。シーズン残り8試合で、90勝の大台到達も見えてくる。約束の日本一へ、妥協なき戦いは続く。