新井誓った 絶対日本一!引退する倉&広瀬の思い「全部背負う」

 広島・新井貴浩内野手(39)が21日、今季限りでの現役引退が発表された倉義和捕手(41)、広瀬純外野手(37)との別れを惜しんだ。「引退していく人、OBの方々の思いも全部背負って戦う」。共に低迷期を支えた両者の思いを胸に、CSファイナルS、日本シリーズを勝ち抜き、32年ぶりの日本一を導く。

 歓喜に沸いた25年ぶりリーグ優勝の陰で、2人のベテランがユニホームを脱ぐ。低迷期を支え、礎となった。25年の歳月には、かなえた思い、かなえられなかった思いがある。新井は倉、広瀬の引退に「さみしい」とつぶやき、共に戦う覚悟を口にした。

 「こうして今があるのも倉さんや純、先人の方々というかOBの思いがある。歴史があって今があるので」

 とりわけ2人は新井にとって身近な存在だった。倉は1学年先輩。思い出を振り返ると、自然と笑みがこぼれた。語り草になっている事件がある。05年の春季キャンプ。ブルペンで新品のミットを慣らした倉に「投手に失礼だろ」と黒田が激怒。謝罪も受け付けなかった。

 黒田、倉と親交の深い新井は、その場にはいなかったが「倉さんが僕に言い訳をしてきて。聞き役になっていた。それが一番の思い出ですね」と振り返った。“仲裁役”としても活躍。「それを黒田さんに伝えたら、もっと怒ってね」と冗談を交えて笑わせながら、当時を懐かしんだ。

 オフは自主トレを共にする間柄。食事の席では勝つための方法や、チームの未来図を熱く語り合った。尊敬し、刺激し合いながら、低迷期を共に戦った同志だ。2学年下の広瀬も同様。「走攻守がそろったいい選手だった。ケガがなければ…というのはあるけど、長い間お疲れさまでした」と言葉を紡いだ。

 この日はマツダで全体練習に参加。別れの季節にも、戦いはまだ残っている。「引退していく人、OBの方々の気持ちも全部背負ってCSを戦っていきたい」。25日の本拠地最終戦は、2人の引退試合にもなる。その先に待つのはCS突破、32年ぶり日本一への挑戦。終わりなき旅が続く。思いを共に勝ち抜き、花道を飾る。

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