広瀬「カープで終わろうと思った」 引退会見で心境
今季限りで現役を引退する広島の広瀬純外野手が25日、マツダスタジアムで引退会見に臨んだ。
昨季から2年連続で1軍出場なし。世代交代の波が押し寄せる中で、進退を決断した。「去年よりいい体調でスタートしたが、終盤になって痛みが出たりして思うように動かなくなった。自分の立ち位置を考えたとき、来年1軍に上がれるかどうか。厳しいなという考えになり引退を決意しました」。家族からは「後悔はないの?現役を続けたいなら続けてもいい」と声を掛けられたという。それでも「ここ(カープ)で終わろうと思った」と、愛着がある広島でユニホームを脱ぐ決意に揺るぎはなかった。
2000年度に、逆指名でドラフト2位で法大から入団した。10年には外野のレギュラーとして135試合に出場。打率・309、12本塁打、57打点を記録した。13年には、プロ野球記録の15打席連続出塁を達成した。「自分が自分ではないという不思議な気持ちだった。このままやってやろうという気持ちとか、色んな思いが交錯しながらやった記録ですね」。それでも16年間の現役生活はケガとの戦いでもあった。「たくさんの人に支えられて、ここまでやってくることができた。感謝の気持ちでいっぱいです」と振り返った。
引退試合となるこの日。試合前、倉と並んだ最後のフリー打撃では、スタンドのファンから大きくな拍手が上がった。「楽しく練習をさせてもらった。懐かしいというか、ここ2年間は1軍にいなかったので、楽しみながら練習をしていました」。大歓声を浴びながら、現役生活最後の打席に立つ。会見の最後。「16年間、本当にこんな僕を応援してもらい、ありがとうございました」と感謝の思いを語った。