新井の決意…巨人を倒して完全V G倒で関東鯉党に御礼星贈る
広島の新井貴浩内野手(39)が26日、敵地最終戦となる29日・巨人戦(東京ドーム)で、関東のファンに御礼星を届ける決意を語った。同戦に勝てばセ・リーグ全球団と交流戦に勝ち越し、完全Vが決まる。ただ、数字よりも「勝ち試合を見せたい」と、恩返しの思いで試合に臨む。CSファイナルSを前に、勝利で弾みを付ける。
チーム記録、個人記録より、いまは大切なものがある。25年ぶりのリーグ優勝を決めた9月10日と翌11日以来、2週間ぶりに訪れる東京ドームは、今季の敵地最終戦。「どんな試合でも勝ちたい」と言う新井は特別な思いを持って試合に臨む。
「今年も関東のカープファンの方は、球場に来てたくさん応援してくれた。ビジターの雰囲気じゃない。東京で今季、最後の試合。そういう方々のために、いい試合を見せたい。勝ち試合を見せたいと思ってやっていく」
巨人との対戦成績は、ここまで12勝12敗。交流戦は11勝6敗1分けで7年ぶりに勝ち越し、既にリーグ4球団には今季勝ち越しを決めた。巨人との残り1試合に勝てば完全優勝が確定する。現在リーグ2位の101打点で、個人記録もあるが「それは別に…」と興味を示さない。胸にあるのはチームの勝利への欲求だ。
主催試合の観客動員は、過去最多の212万人を突破。入場券購入は困難で「なかなかチケットも取れない。この日しか来られない人もたくさんいる」と日々、高まる人気に感謝は尽きない。記録より、記憶に残る勝利を届けたい。優勝は「ファンの皆さまのおかげ」と話すだけに、恩返しの思いを強くする。
リーグ優勝決定後から、CSファイナルSまで約1カ月間。調整を含めて、モチベーションの維持に「早く優勝が決まったことで、言うほど簡単ではない。正直、難しさはある」と明かす。自身も以降は10試合に出場し25打数6安打、打率・240。少し調子を崩したが、24日のヤクルト戦(マツダ)で本塁打を含む3打点と、復調気配を漂わせている。
「負けたら悔しいしね。毎試合、どんな試合でも、いつも勝ちたいと思っている。その思いは変わらないですね。一戦、一戦、しっかり戦っていきたい」
巨人の先発予定は田口で、新井は4番出場が濃厚。残り2試合。目標にした90勝には一歩届かないが、連勝フィニッシュでCSに弾みを付ける。今季限りで引退する倉や広瀬、OBの思いを背負って戦うポストシーズン。32年ぶりの日本一へ。「勝ち試合を」-はチームの総意。関東ファンに勝利を届け、まずは完全優勝を決める。