広島・菊池が補殺数歴代3位までを独占 名手が523補殺を記録
「巨人3-5広島」(29日、東京ドーム)
広島がセ全球団に勝ち越しを決め、菊池涼介内野手(26)が、攻守で“完全V”に貢献した。
2点ビハインドの六回、1死一、三塁で打席に立つと、遊撃前に適時内野安打で反撃。一塁に頭から飛び込み、気迫でチームを鼓舞した。代走を送られてお役御免となったが、これで今季180安打目。2位の中日・大島(175本)はすでに全日程が終了し、3位の巨人・坂本は168安打(残り2試合)とあって、自身初の打撃タイトルとなる、リーグ最多安打をほぼ手中に収めた。
守備では、4つのゴロを無難にさばき、今季通算523補殺。これは歴代3位の記録となり、いずれも自身が持つ14年の535、13年の528に次いで、歴代補殺数ベスト3を独占したことになる。超人的な守備範囲に加えて、失策数は4と堅実さも合わせ持つ名手は、人一倍のこだわりを見せてきた記録に「補殺数は、ずっと目標にしていると言ってきたので。素直にうれしい」と喜びを口にした。
昨季の両膝痛から完全復活した今季は、攻守で25年ぶりのリーグ優勝に貢献。「2試合抜けてチームに迷惑を掛けた。それは反省点でもある」と、2試合の欠場に課題を口にしたが、満身創痍(そうい)の中でチームを鼓舞し続けた。
10月1日のヤクルト戦(マツダ)が今季最終戦。試合後は「ホームだし、勝って終わりたい。いい流れでフェニックス・リーグに行って、しっかり調整したい」と、32年ぶりの日本一に向けて気を引き締めていた。