広瀬号泣「僕の大好きなカープ」、倉は「優勝、最高にうれしかった」
「広島3-1ヤクルト」(1日、マツダスタジアム)
25年ぶりにリーグ優勝した広島は、シーズン最終戦に勝利し、有終の美を飾った。試合後には今季限りで現役を引退する広瀬純外野手(37)、倉義和捕手(41)のセレモニーが行われた。
最初に緒方監督があいさつに立ち、声援を送ってくれたファンに感謝を述べるとともに「ともにカープの苦しい時代、主力選手としてチームを支えてくれた倉、広瀬が現役を引退することになりました。彼らの支えが、後輩への教えが、今シーズンの優勝へとつながったと思っています。彼らの思いとともに、全力で戦ってまいります」と、ユニホームを脱ぐベテランをねぎらうと同時に、CSへの強い思いを語った。
広島一筋19年、主に控えの捕手としてチームを支えた倉は「入団して19年、へたくそだった自分をここまで育てていただき、ありがとうございました。今年、優勝、最高にうれしかったです。世界一のカープファンのみなさま、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。
同じく広島一筋で、16年の現役生活をまっとうした広瀬は、13年に15打席連続出塁のプロ野球記録の樹立したことでも知られる。この試合は七回に代打で出場し左飛に倒れ、八回からは右翼の守備にも就いた。
セレモニーでは「最後の打席で自分の応援歌を歌ってくれて、本当にうれしかったです。けがの多かった自分ですが、そのたびにたくさんの方々に支えられ、立ち上がることができました」と、ファンや周囲の支えに感謝した。「そして苦しい時に背中を押してくれる…」と話すと、こらえていた涙があふれた。「ファンのみなさんの声援が本当に頼もしかったです。ありがとうございます」と、何度も涙をぬぐって言った。
最後は首脳陣、チームメート、家族へ感謝の言葉を述べ「僕の大好きなカープ、みなさんの大好きなカープ、これからもっともっといいチームになって、強くなっていくと思います。みなさんと一緒に広島伝説つくっていきましょう」と呼び掛け、ファンからの大きな声援を浴びた。
花束を受け取った2人は、最後はチームメートの手で胴上げされ、宙を舞った。