鯉1位は創価大・正義!松田オーナー明言「ものが違う」“ポスト黒田”じゃ
「プロ野球ドラフト会議」(20日、グランドプリンスホテル新高輪)
ポスト黒田は正義に託す。広島が19日、都内のホテルでスカウト会議を開き、20日のドラフト会議で1位指名する選手を創価大・田中正義投手(22)に一本化した。松田元オーナー(65)が明言した。現場、フロントともに1位は即戦力投手の獲得で意見が一致。最低5球団、最大7球団の指名の可能性も見込まれるが、競合覚悟で大学No.1投手獲得を狙う。他球団と指名が重なった場合は、緒方孝市監督(47)がくじ引きを務める。
リーグ王者の広島は連覇を狙う戦力に、大学No.1投手の獲得を狙う。競合は覚悟。スカウト会議でシミュレーションを行い、「ものが違う」と田中の一本化を確認した。日米通算203勝の黒田が、日本シリーズを最後に現役引退することを表明。“ポストレジェンド”を託す。
「一番いい投手。田中でいく。150キロ台を投げるだけじゃなく、140キロ台があれだけ伸びるのは珍しい」
都内で行われた最終のスカウト会議後、松田オーナーが争奪戦参入を明言した。桜美林大の佐々木や、他選手の1本釣りも検討されたが、スカウト陣の強い推薦もあった。ロッテと巨人も1位指名を表明。最低でも5、6球団の競合を予想する。
来季の連覇を狙う中で現場、フロントともに即戦力投手の必要性を確認した。田中はスカウト陣が「10年に1人の逸材」と話す、最速156キロの逸材右腕。苑田スカウト統括部長も「昨年の大学選手権の状態なら即15勝は間違いない」と言う。
獲得なら、まず先発で勝負させるが、中継ぎもこなせる能力を高く評価。不安を抱える右肩についても、スカウトによる調査で「大丈夫」(松田オーナー)と見ており、補強ポイントに合致する。上位候補は豊作と言われる年。抽選で外れても実力伯仲の12人の中で1人は獲得できる。競合するだけの価値があると判断した。
1位を公表することで他球団を“けん制”。抽選に外れた場合でも先発、即戦力投手獲得を狙う。高校生、大学、社会人は問わず、リスト上位からの指名で、外れ1位の競合も辞さない。慶大・加藤拓也や、高校生では花咲徳栄・高橋昂也、横浜・藤平尚真らが筆頭候補に挙がっているようだ。
ただ、全体的に見れば候補リストに絞ったのは71人。ウエーバー順は12球団で最も遅く、投手中心に2位以下は少数精鋭で4、5人の獲得になりそうだ。13年には3球団の競合の末、クジで大瀬良を引き当てた。今年は田中。10年に1人の逸材、大学No.1右腕の獲得に全力を注ぐ。