日本一はマツダで決める!連敗も緒方監督「勝って広島に帰る」

 「日本シリーズ・第4戦、日本ハム3-1広島」(26日、札幌ドーム)

 広島が2試合連続の逆転負けを喫し、2勝2敗のタイとされた。九回に2死から満塁機を作るなど粘ったが、11残塁の拙攻。サインミスなども絡み、流れを失った。32年ぶりの日本一を前に訪れた試練。緒方孝市監督(47)は「勝って広島に帰る」と宣言した。第5戦はジョンソンの先発で流れを断ち切る。王手をかけ、マツダで胴上げを決める。

 望みを託した白球は、捕手のミットに収まった。九回、2死満塁。歓喜と悲哀が交差するグラウンド。緒方監督は真っすぐ前を見つめ、結果を受け止めた。連勝で降り立った北の大地で、痛恨の2試合連続逆転負け。あと1本は出ず、恐れていたミスが出た。

 勝負の分岐点は八回の表、裏。1-1の接戦だった。先頭の新井が四球で出塁。ベンチはすぐに代走・赤松を投入した。だが、続く鈴木は初球を空振り。河田三塁コーチが慌ててタイムを要求した。鈴木に耳打ちし、2球目は送りバントを試みたがファウルで失敗。最後は右飛に倒れた。

 2死から赤松が二盗失敗。攻撃で流れを失うと、裏の守りでレアードに勝ち越し2ランを浴びた。「作戦面のことはね…」。鈴木の犠打失敗について、緒方監督は言葉を濁した上で、「試合前のミーティングでも確認しているが、大舞台で若さが出たね」と続けた。歯車がかみ合わない。

 「そういうのも含めて采配しないといけない。我々の責任。今シリーズは見えないところでの勝負が多少なりともある」。全7試合の短期決戦。戦前に「ミスをした方が負ける」と話していたように、わずかな隙が命取りになった。得点は相手の失策が絡んだ1点。五回、九回と、2度の満塁であと1本が出ず、11残塁の拙攻だった。

 実力伯仲の頂上決戦。簡単には得点できない中で、7四球を選ぶなど粘った。「中盤までは打てないながらも、四球を選んで得点圏に進めた。でも、向こうも粘り強く投げてきからね」と指揮官。「つなぐ野球」でリーグ優勝を成し遂げた。その形は崩れていない。失敗や反省を、次戦の糧として戦うだけだ。

 過去のシリーズで2勝2敗は、引き分けのケースも含めて26度。うち15度は追い付かれたチームが日本一で、確率57・6%と有利は変わらない。広島は6度の出場で3度経験。そのうち2度は、日本一に輝いている。まだ優勢だ。「2勝2敗。しっかり戦ってね。勝って広島に帰る」と指揮官。連敗を止めて、勝って、王手をかけて広島に戻る。

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