【２０１２年６月４日付デイリースポーツ紙面より】

　「交流戦、オリックス０-６巨人」（３日、京セラ）

　着実に仕事をこなした。巨人・山口が開幕から２４試合連続無失点。９８年に佐々木主浩が樹立したセ・リーグ記録に並んだ。頼れるセットアッパーは「佐々木さんとは投げるポジションが違う。比較するのは申し訳ないけど、素直にうれしい」とはにかんだ。

　６点リードの八回から登板。安達を右飛、後藤と高橋信はいずれもチェンジアップで空振り三振に仕留めた。チームの完封リレーに貢献。タイ記録樹立を知るファンから歓声を浴び「自分の仕事ができて良かった」と、安どの表情を浮かべた。

　育成から支配下登録され５年が経過しても、ハングリー精神を失わない。キャンプでは「チェンジアップを学びたい」と、杉内が投球練習を行うたびにブルペンへ足を運んだ。昨季の守護神・久保から調整方法やマウンドでの心構えを学び、安定感に磨きをかけた。

　ベンチ裏では女房役の阿部が「よっ！大魔神！」と声をかけ、原監督は「彼の存在はほかの投手に与える影響も大きい」と絶賛した。貯金８は今季最多タイ。信頼感抜群の鉄腕が、好調のチームを支えている。