徳島・橋本 目指すは首位打者&盗塁王
【徳島・橋本球史外野手】
2本の三塁打を含む3安打、5打点。守備でも2回裏、二遊間への難しい打球をバックハンドで止め、併殺を完成させた。対香川前期6回戦(5月4日、四国Cスタ丸亀)のヒーローインタビューには、まったくの文句なしで橋本球史が登場している。
「(二塁手として)出してもらっている分、本職だと思って」
外野手登録だが、内野手としても頼りになるユーティリティープレーヤーである。今年2シーズン目、去年の苦い経験が生きている。
毎日のように連戦が続くナイター終了後、少しでも早く疲労を取るため素振りよりも体を休めることを選んでいた。だが、結果的に練習量が落ち、動きが鈍くなった。
「1打席が雑になって、もったいない打席が多かった。体力面もしんどかったですし。あらためてNPBの選手見て『年間140試合とかすごいな』って。いまだったら、ナイター終わりで帰ってもバット振りますし。休んで失敗したので」
本来の持ち味である打撃に加え、今季は“足”をアピールする。ロッテから指名された昨年の盗塁王、大木貴将(元香川)や引退した鷲谷綾平(元徳島)の走る姿勢に影響を受けている。
「鷲谷さんには見習うべきところがあって、フライ上げてもボテボテでも、すごく走っていた。とにかく抜かないで走ってたので」
・209と決して打率の高くなかった増田大輝(元徳島)が巨人から指名された。一芸のある選手の方が、むしろ上へは行きやすい。
5日、その増田と対巨人3軍戦が行われたアグリあなんスタジアムで再会している。「足でバンバン、アピールしますよ。『足キャラ』で」と話していた言葉通り、目の前で三盗を含む盗塁2つを決められた。
「やっぱ、守ってる側としてはすごく嫌。結局、あれで1点獲られて……。走れば勝ちにもつながるし、アピールにもなると思う」
シーズン開幕前、40個以上の盗塁を目標に掲げている。行けるんじゃないか。そんな手応えのほうが大きいと話す。目指すは首位打者と盗塁王の2冠、そしてその先である。