愛媛・林 フィルダーのようなスイングを

 【愛媛・林敬宏外野手】

 3番ポロ(元楽天)、4番デニング(元ヤクルト)と、外国人が並ぶ愛媛のクリーンナップに5番打者として林敬宏が名を連ねる。

 首位決戦となった対徳島前期5回戦(5月11日、東予運動公園)では、二塁打1本を含む3安打、全打席出塁と非凡さを見せつけた。

 腰を曲げたクラウチング気味の構えから、寝かせたバットをほぼノーステップでコンパクトに振り抜く。デニングから「日本人なのにアメリカンスタイル。変わってるね」と言われた。大学2年時からこのフォームを続けている。

 「大きいのを狙ってるような感じに見えると思うんですけど、メジャー・リーグをずっと見ていて、いま打ってるバッターは非常にコンパクトなスイングをする。これからこういうスイングが必要になるのかなと。速く、強く、コンパクトなスイングができたら…という思いからです」

 厳しい球にしっかり付いていくために、このスタイルにした。大事な場面でいい投手から1本打ちたい。

 大学卒業後2年間、名古屋のクラブチームに所属していた。仕事をしながら野球を続けることは、そう生易しいものではない。時間と責任に追われるその合間を縫ってグラウンドに立っていた。

 だが、大会に出場してもトーナメントでは1試合で終わってしまうこともある。スカウトに見てもらえる機会も多くない。もっと試合がしたい。もっと自分のプレーを見てもらいたい。そう思ってアイランドリーグのトライアウトに挑戦した。

 「去年まで、野球がむしろ息抜きみたいな感じだったので。野球が毎日やれて幸せというか、ホントにうれしくて。オフも『休もうか』という気に全然ならないですし。いままでの生活からすれば『仕事していても休み』みたいな感覚で。1日1日、野球をやれることが幸せ。それがずっとできるように頑張りたいです」

 余計なことは考えず、ボールに集中するプリンス・フィルダー(レンジャーズ)のようなスイングを目指す。せっかく手に入れた野球だけに集中できる環境で、少しでも長く、打席に立つ。

プリンス・フィルダーのようなスイングを-野球に飢えていた男に迷いなし

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