坂出高・井上暉央カヌー界の“怪童”

 カヌー界に将来を期待される“怪童”がいる。坂出高3年の井上暉央(あきひろ)だ。今夏インターハイの男子カヤックシングルで200メートル、500メートルの2種目を制すると、今月の国体でも少年男子の同種目で2冠を達成した。高校生では無敵の力を見せつけた17歳の目標はズバリ、2020年東京五輪でのメダル獲得だ。

 水面をかき分け、秋晴れの府中湖を力強く突き進む。目指すは2020年東京だ。「オリンピックが自分の国で開催される。最高の目標ができた」。7年後を思い描きながら、井上は目を輝かせた。

 無敵の強さを見せつけた。夏のインターハイで200メートル、500メートルの2種目を制覇。国体でも少年男子の同種目で2冠を達成した。いずれも後続に大差をつける圧勝だった。

 就任13年目で、これまで18人のインターハイ覇者を育てた高木梨恵監督は「今まで見てきた教え子の中でもピカ一」と素質にほれ込む。「筋力面も恵まれているし、大きな試合を楽しめるメンタルの強さがある。東京五輪も十分に可能性があると思います」。井上本人は、自身の強さの要因を「水をとらえる瞬間の技術」と話す。

 カヌーとの出合いは府中小4年のとき。週1回のクラブ活動で「遊び感覚で始めた」という。「聖地」と呼ばれる府中湖のお膝元だけに、身近で人気のあるスポーツ。中学から本格的に競技に取り組み、メキメキと力をつけて、3年時には全国大会で優勝した。

 勝つことだけがカヌーのだいご味ではない。「自然に囲まれ、水に浮いているだけで楽しい」と、その魅力を語る。「水も場所によって重かったり軽かったり、全国各地で違うんです」。パドルを通して伝わる水の感覚によって、こぎ方も変わる。そんな奥深さにもとりつかれている。

 ジュニア選手としては国体が最後の大会で、今後はシニア選手として日本代表入りへの挑戦が始まる。まずは、海外派遣選手選考会を兼ねる来年3月の「府中湖レガッタ」が目標だ。

 卒業後は大学に進学して競技を続ける予定。現時点では国内トップ選手との差は大きいが、「冬場のトレーニングでパワーをつけたい」と意気込む。

 暉央(あきひろ)という名前は、両親が「中央で輝いてほしい」という願いを込めてつけてくれた。「東京でメダルを取りたい。それが最終目標です」。表彰台と胸に輝くメダル。名前の通り、7年後の青写真はもう出来上がっている。

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