白井にまた勲章!新技「シライ2」誕生
体操世界選手権(ベルギー・アントワープ)の男子種目別床で日本史上最年少の金メダリストとなった白井健三(17)=神奈川・岸根高=が同大会で披露した「前方伸身宙返り3回ひねり」が、「シライ2」と命名される見込みであることが18日、分かった。現在、国際体操連盟(FIG)に申請中で、認定されれば、すでに決定した床の「シライ(後方伸身宙返り4回ひねり)」、跳馬の「シライ/キムヒフン(伸身ユルチェンコ3回ひねり)」に続いて、3つ目の新技となる。
体操ニッポンの“ワンダーボーイ”に、さらなる勲章が加わる。FIGの審判員で、岸根高体操部の竹内輝明顧問(61)は、白井が世界選手権で披露したF難度の「前方伸身宙返り3回ひねり」を新技「シライ2」としてFIGに申請中であることを明らかにし、「まだ正式な返答はないが、おそらく認定されると思う」と話した。
白井は同大会の予選で床の「後方伸身宙返り4回ひねり」、跳馬の「伸身ユルチェンコ3回ひねり」を決め、それぞれ「シライ」、「シライ/キムヒフン」と命名された。ただ「前方伸身宙返り3回ひねり」については、世界選手権で他の審判員の指摘を受けるまでは誰も発表したことがない技であることに気付かず、改めて申請したという。
白井はこの日、岸根高で行われた世界選手権の報告会に出席。世界選手権と日程が重なったため、修学旅行に参加できなかったが「『沖縄楽しかった』と聞いたけど、自分も負けないぐらい楽しい旅になりました」と、全校生徒905人を前に、笑顔で金メダル獲得を報告した。
新技については「名前をつけるとかは意識せず、できる限りの演技をした結果」と冷静に受け止め、今後に向けては「個人総合の大会までは時間があるので、しっかり6種目揃えられるようにしたい」と、“オールラウンダー”への挑戦を誓った。初めての世界大会で金メダルに加え、3つの新技という偉業を成し遂げた17歳は、新たな目標に向かって歩み始める。