羽生2位に「次へ糧になった」
「フィギュアGPシリーズ・スケートカナダ・第2日」(26日、セントジョン)
男子は羽生結弦(18)=ANA=がフリー154・40点、計234・80で2位に入った。
リンク裏のミックスゾーン。最後に滑ったチャンの得点を見て、羽生がつぶやいた。「樹くんチョー強い」。浮かんだのはスケートアメリカで町田樹(関大)が出した265・38点。目の前に出た王者のスコアよりも高い。ソチ五輪代表争いに気合を入れ直すには十分だった。
ロミオとジュリエットを演じるフリー。練習とは別人だった。冒頭の4回転ジャンプは大きく転倒。続く別種類の4回転は右手をついた。中盤では得意なトリプルアクセルが1回転半になった。ここ2シーズンでは最低点。「妥当」と受け入れるしかなかった。
「調子は良かったので今はミスの原因が分からない。だから見るのはつらいけど、たくさん(映像を)見直して、何が悪かったのかを突き詰めて練習していかないといけない」
周りにミスが目立ったことで2位。GPファイナルにもつながった。次戦は11月16日からのフランス大会。再びチャンと対決する。
「次に向けて糧になった。スケート技術も体力もすぐに上げるのは不可能だけど努力したい。もっと何かを追加しないと次も勝てない」。何かを備えるべく、さらに練習に打ち込む。