沙羅、完成度高いジャンプで快勝発進
「ノルディックスキー・W杯ジャンプ個人」(7日、リレハンメル)
女子第1戦は昨季総合女王の高梨沙羅(17)=クラレ=が102メートル、96・5メートルの合計286・0点で優勝し、通算10勝目を挙げた。男子第3戦は竹内択(26)=北野建設=が99メートル、100・5メートルの283・5点で自己最高に並ぶ2位に入った。グレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)が105・5メートル、97メートルの288・5点で今季2勝目を挙げ、歴代最多の通算勝利数を52に伸ばした。
混合団体を制して気分よく個人戦を迎えた高梨が完成度の高いジャンプを披露した。102メートルを飛んで着地も決め「ヒルサイズを越えてテレマーク」の課題を1回目からクリアした。2回目も強い追い風の中で96・5メートルにまとめ、トップの得点をマークして快勝、スキーを掲げて喜んだ。
1回目は2人の飛型審判員が20点満点で19・5点の高評価。「結果はうれしいけど内容は満足できない。飛型点が高く出たのは自信になる。体を支える力がついて最後まで攻められるようになった」と冷静に分析した。
予選で吹き荒れた風が本戦では落ち着いた。ほぼ公平な条件下、体幹を鍛えるなど夏の土台づくりの成果を発揮。高い技術も示した。五輪初代女王の最有力候補は「楽しみな冬」の幕開けで、W杯通算勝利数を2桁に乗せた。