豪栄道が白鵬に連勝!大関昇進見えた

 「大相撲名古屋場所・11日目」(23日、愛知県体育館)

 関脇豪栄道が悲願の大関昇進を視界にとらえた。横綱白鵬を浴びせ倒しで破り2敗を死守。北の湖理事長(元横綱)が「優勝なら審判部がどう判断するか」と場所後の昇進の可能性を示唆した。大関琴奨菊が横綱日馬富士を寄り切って1敗を守り、白鵬と首位に並んだ。横綱鶴竜も豪風を難なく突き出し2敗をキープ。ホープ遠藤は北太樹を小手投げで下し6勝5敗と白星が先行した。

 大歓声の中を座布団が舞う。豪栄道はその様子をしっかりと両目に焼き付けた。「あの光景は何度見てもいい。お客さんの声は終わってから聞こえた」。硬かった表情が緩んだ。

 最強横綱を力勝負で破った。立ち合い右四つがっぷりから全身全霊を込めて重圧をかける。白鵬が我慢仕切れず投げを打ってきたが、慌てず対応した。体を浴びせるようにして体重をかけ、左手で相手の右足を刈るようにすると、白鵬が土俵に尻もちをついた。

 先場所も11日目に顔を合わせ押し出しで勝っている。2場所連続で白鵬から白星を奪い「何も考えず思い切りいくだけだと思った。我慢してよく残せたと思います。先場所は横綱が慌ててくれた。まだ力の差はあります」と謙虚に振り返った。

 関脇在位は今場所で昭和以降単独1位となる14場所連続。大関昇進は悲願だが、調子の波が大きく、これまではチャンスを逃がしてきた。昇進の目安は直近3場所の合計白星が33勝。今回は春場所12勝も夏場所が8勝。昇進ムードを盛り上げるには、今場所13勝以上が必要になる計算だ。

 北の湖理事長は「横綱に連勝はなかなかできないが、他の力士相手にもこういう相撲を取らないといけない」と下位力士への取りこぼしが多いことに苦言を呈しつつ、「大関昇進は今場所優勝すれば審判部がどう判断するか」と、場所後の昇進の可能性がゼロではないことを示唆した。

 前日の鶴竜戦に続く横綱撃破。12日目の日馬富士に勝てば3日連続の横綱戦勝利で、関脇以下では、優勝制度が確立した1909年夏場所以降では史上初の快挙となる。賜杯争いは白鵬、琴奨菊を1差で追う展開。「優勝は考えず、気合を入れてしっかりやるだけです」。期待の日本人力士は前だけを見据えた。

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