白鵬V30達成!“大台”史上3人目

 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(27日、愛知県体育館)

 横綱白鵬が結びで横綱日馬富士を上手出し投げで下し、13勝2敗で2場所連続30回目の優勝を果たした。日馬富士は10勝5敗。優勝30回達成者は大鵬(32回)、千代の富士(31回)に次いで史上3人目。初優勝を目指して2敗で並んでいた大関琴奨菊が関脇豪栄道に寄り切られた。5度目の殊勲賞の豪栄道は12勝目を挙げた。横綱鶴竜は大関稀勢の里を一方的に寄り切って11勝4敗。稀勢の里は9勝6敗に終わった。

 2敗で並んでいた琴奨菊が目の前で負けた。勝てば優勝が決まる。「結果を求めて、心と体が一致しない部分があった。最後は自分を信じて」。白鵬は史上3人目の優勝30回を前に心を静めると、日馬富士を上手投げで退けた。

 「29回、30回と近づくほど苦労しました。(喜びは)違いますね。苦労した分ね。達成感があります。昭和の大横綱に肩を並べた景色にいる。自分は幸せ」

 土俵下インタビューで見せた満開の笑みが、苦しかった場所を象徴していた。単独首位に立ったと思ったら、すぐに並ばれる展開。「多少の緊張感はあったけど、初めての経験じゃない」。自分を信じ抜いた結果だった。

 入門する部屋を探すため、2000年10月に初来日したときに撮影した写真がある。「(部屋が見つからず)次の朝にはモンゴルへ帰るチケットを持っていた、62キロの少年。(今あるのは)宿命、運命っていうかね」と、当時を振り返った。

 双葉山の69連勝を目指して連戦連勝を重ねていた2010年。「大鵬親方に電話をして相談した」という。すると、「われわれも記録に挑戦して、できなかった。できるものなら頑張ってもらいたい。記録は破られるためにあるのだから」と言われた。その言葉で「すっきりしました」と思い返す。

 千代の富士の31回の上には、大鵬が持つ史上最多の32回の大記録が待っている。今、白鵬が尋ねても、大鵬さんは同じ返事をしただろう。迷いなく、信じる道を突き進むだけだ。

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