琴勇輝 ご当地巡業で幕内での活躍誓う

 大相撲の秋巡業「高松場所」が21日、高松市のサンメッセ香川で行われた。同市で巡業が行われるのは11年ぶりで、力士たちは激しい稽古や取組、初切(しょっきり)や相撲甚句を披露。満員御礼の3900人が集まった会場は熱気に包まれた。もっとも大きな歓声を受けた地元・香川県出身の十両・琴勇輝(23)は、左膝の大けがを乗り越え、幕内での活躍を誓った。

 元気な姿で帰ってきた琴勇輝に、3900人の観衆から大きな拍手が降り注いだ。昨年10月の丸亀場所以来、1年ぶりのご当地巡業。「地元の人たちの温かさを実感して、よし頑張ろうという気持ちになりました」。小豆島出身の期待の星はうれしそうに笑った。

 昨年11月の九州場所で左膝蓋腱(しつがいけん)断裂の大けがを負った。幕内から陥落し、今年の初場所は全休。復帰した春場所では負け越したため、十両13枚目まで番付を落とした。

 「どん底だった」という琴勇輝を支えたのが地元から届く声援だった。痛みが残る中、十両4枚目で迎えた9月の秋場所で8勝7敗と踏ん張り、3場所連続の勝ち越し。幕内返り咲きを視界にとらえた。

 前回、2003年に行われた高松場所。当時小学6年生だった琴勇輝は「ちびっこ相撲」に参加し、土佐ノ海(元関脇)に胸を借りた。あれから11年、今度は自身がちびっ子力士たちに稽古をつけた。「11年前の自分のように、お相撲さんになりたいという夢を持つ子が増えてくれたらうれしいですね」。

 取組では気迫あふれる突っ張りで徳勝龍を下し、会場を沸かせた。「けがをせず、自分の相撲を貫きたい。みなさんの声を力に変えて頑張ります」と誓った琴勇輝。目標の三役に向け、再び進撃を始める。

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