羽生 衝突!転倒!流血のち号泣2位

 「フィギュアGPシリーズ第3戦・中国杯」(8日、上海)

 男子フリーが行われ、ソチ五輪金メダリストで、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(19)=ANA=は、競技前の6分間練習で、閻涵(18、えん・かん)=中国=と激しく正面衝突し、頭部などから出血するアクシデントに見舞われた。それでも驚異的な精神力でフリー2位の154・60点をマーク。合計237・55点で2位となった。SP1位のマキシム・コフトゥン(ロシア)が243・34点で優勝した。

 氷上に立っていたのは、どんな状況でも揺るがない魂を持つ若き侍の姿だった。頭には包帯、顎には絆創膏が貼られていた。とても演技できる状態ではなかったはずだった。ジャンプでは5度の転倒。それでも羽生の心は折れなかった。

 ボーカル入りの場面では時折、歌を口ずさみながら「オペラ座の怪人」のファントムを見事に演じきった。柔らかな表情でのフィニッシュポーズを解くと、ふらふらになりながら、リンクサイドのオーサーコーチの元へ。1人で立つことができず関係者の肩を借り、たどり付いたキス&クライ。ファイナルへつながる2位以上を確定させた得点を確認すると、一瞬驚いた表情を浮かべ、人目をはばからず泣いた。

 まさかのアクシデントは、後半グループ演技前の6分間練習で起こった。羽生と閻涵が激しく正面衝突。羽生はそのまま顎から氷上にたたきつけられた。苦痛に顔をゆがめ、倒れ込んだまま、しばらく立ち上がることができず、場内は騒然となり、ファンから悲鳴が上がった。何とか立ち上がったが、頭と顎からとみられる出血が氷へしたたり落ちた。

 9月中旬に痛めた腰も万全でなく、鎮痛剤も服用していた中で起きた最悪の事態。それでも羽生は治療を受けた後、リンクへと戻ってきた。関係者が棄権を提案しても、首を縦にふらなかった。悔し涙も浮かべながら「五輪王者として認めてもらえる演技をする」と言い続けたという。

 演技後、羽生は担架で運ばれていった。精密検査を受けるため、予定を変更して9日に帰国する予定だ。将来を考えれば、通常なら間違いなく棄権の選択肢を取るべき状況だった。しかし、東日本大震災、持病のぜんそく、膝や足首の故障…数々の試練を乗り越えてきた不屈の男はそれを許さず、すさまじい執念を見せつけた。

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