関学大4連覇!日大に55-10圧勝
「甲子園ボウル、関学大55-10日大」(14日、甲子園)
西日本代表の関学大(関西)が55-10で東日本代表の日大(関東)を下し、4年連続27度目の大学日本一に輝いた。関学大は自身が持つ大会最多優勝回数を更新。4連覇は73~77年の5連覇以来3度目となる。RB橋本誠司(2年、清教学園高)が先制TDを含む3TDを奪う活躍で最優秀選手に輝いた。関学大は来年1月3日のライスボウル(東京ドーム)で、社会人王者(15日決定)と日本一を懸けて対戦する。
聖地で“青”が鮮やかな輝きを放った。大会最多28度目となる“青と赤”の名門対決は、関学大が75年に記録した同校の甲子園ボウル最多得点記録にあと1点と迫る55得点を奪い日大を圧倒。鳥内秀晃監督も「出来すぎやなという感じ」と思わず表情を緩めた。
大勝劇の口火を切ったのは2年生の“シンデレラボーイ”RB橋本誠だった。第1Q4分8秒に残り1ヤードからエンドゾーンにダイブして先制TDを奪うなど大一番で3TD。大会MVPは「OLがブロックしてくれたおかげ」と控えめに喜びをかみしめた。
昨年は分析担当のスタッフとして一塁側アルプススタンドにいた。「大事な役割と分かっているが、フィールドで戦力として貢献したかった」。3連覇をフェンス越しに眺めることできなかった自分に歯がゆさを覚えた。
下半身強化でスピードを磨き、体重も1年足らずで3キロほど増えた。この日は日大守備網を何度も中央から切り裂き、第1Q10分23秒にはタックルをものともせず22ヤードを駆け抜けた。リーグトップタイの8TDラン、同3位の334ヤードを記録した脚力を存分に発揮し、両チームトップの98ヤードを獲得した。
「努力の方法を教えてくれた」と慕う主将のRB鷺野からは前夜「自信を持って走れ」とアドバイスを受けた。後輩の活躍に鷺野も「本当にすごい。一番頼りにしている」と賛辞を惜しまなかった。
次戦は来年1月3日のライスボウルとなる。今季の集大成へ「4回生を真の日本一にする走りをしたい」。あどけなさの残る20歳の視線は、既に新春を見据えていた。