羽生、全日本選手権へ早くも戦闘モード

 バルセロナで行われたフィギュアスケートのGPファイナルで、1カ月前の中国杯での激突負傷を乗り越え、日本男子初の連覇を飾った羽生結弦(20)=ANA=が16日、成田空港着の航空機で帰国した。休む間もなく10日後には、3連覇の懸かる全日本選手権(26日~長野)に出場。世界選手権の最終選考会となる年末の大一番に向け、早くも戦闘モードで闘志をみなぎらせた。

 どん欲に進化を求める王者の視線は、もう次の戦場へと向いていた。中国杯の後は車いす姿での帰国だったが、今回は両足でしっかり大地を踏みしめ、ファン約100人に出迎えられての帰国だ。

 羽生は「時差ぼけで頭がボケッとしてるけど、五輪から帰ってきた時みたいな感じ」と笑みを浮かべた。ただ、10日後に迫った全日本の話になると、一気に表情を引き締めた。

 「もう今から試合が始まっているという意識を持たないといけない。短い期間でどれだけ自分を成長させることができるか」

 全日本は3連覇が懸かると同時に、ファイナル優勝ですでに“当確”とはいえ、アクシデントに襲われた中国杯と同じ上海で行われる世界選手権の最終選考会でもある。

 ファイナルの結果から国内大会のため非公式とはいえ、日本男子初の総合得点300点越えの期待も懸かる。とはいえ、今の羽生が見据えるのは、目の前の一戦での勝利のみ。連覇、得点、因縁の地、その全てに「意識してない」と答えた上で「その時の自分の精一杯の演技をする」と、足元を見つめた。

 GPファイナルから演技構成は変えず、ほぼ中1週間隔で3試合と強行日程が続いたことから「体調を考えながら」と、今後は地元仙台で慎重に調整していく。20歳の絶対王者に、死角は見当たらない。

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