豊真将、涙の引退「土俵に立つ力ない」

 「大相撲初場所・6日目」(16日、両国国技館)

 元小結で東幕下7枚目の豊真将(33)=本名・山本洋介、山口県出身、錣山部屋=が引退を表明した。昨年7月に右膝に重傷を負い、3場所連続休場。今場所も出場していなかった。今後は年寄「立田川」として後進の指導にあたる。引退相撲(断髪式)の日程は未定。

 全勝は、遠藤を押し出した横綱白鵬と、豊ノ島を小股すくいで下した横綱日馬富士の2人。横綱鶴竜は栃煌山に敗れ、2敗目を喫した。

 あふれる涙をこらえられなかった。師匠の錣山親方(元関脇寺尾)とともに会見に臨んだ豊真将は、「もう一度土俵に立つ目標を掲げてきたが、もうその力がないと判断した。応援してくれた方々に、もう相撲を取る姿を見せられないのが、すごく寂しい」と語ると、ハンカチで目頭を押さえた。

 昨年名古屋場所5日目の日馬富士戦で右膝を負傷して手術。3場所連続で休場し、今場所は東幕下7枚目まで番付を下げていた。懸命にリハビリに務めたが復帰を断念。昨年12月23日に師匠に引退の決断を伝えた。

 日大を中退して一度はあきらめた相撲の道。04年1月に独立した錣山親方にスカウトされ、力士人生の再スタートを切った。「新弟子検査の時に『これから2人で頑張っていこう』と言われたのが、今も頭の中に残っています」と、一番の思い出を挙げた。錣山親方は「礼に始まり礼に終わることを体現できる数少ない力士だった」と、まな弟子に賛辞を送った。

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