白鵬「何っ」報道陣の質問に“逆ギレ”
「大相撲トーナメント」(8日、両国国技館)
初場所後の優勝一夜明け会見で審判部を批判して物議を醸している横綱白鵬(29)=宮城野=は初戦の2回戦で敗退した。審判部への謝罪の意思を示すことはなく、支度部屋では審判部に足を運ぶ考えについて質問されると「何っ」と声を荒らげる場面もあった。幕内トーナメントは横綱日馬富士が初優勝し、賞金250万円などを獲得した。
またも沈黙を貫いた。史上最多V33の偉業を達成した初場所の一夜明け会見後、初めて日本相撲協会の公式行事参加となったが、白鵬は謝罪の意思を示すことはなかった。
1月31日に出演したテレビ番組で白鵬は「多くの人々にご心配、ご迷惑をかけ、おわびしたい」と話したが、はっきりと審判部への謝罪と受け取れる言い回しではなかった。
この日は午後2時すぎ、支度部屋に入った。幕内トーナメント2回戦から登場。立ち合いで常幸龍にもろ差しを許すと防戦一方で、簡単に土俵を割った。
風呂から出ると報道陣に背を向けた。そして質問されただけで“逆ギレ”だ。帰り際に「きょうは審判部も来ていましたが…」と聞かれると、「何っ」と声を荒らげた。わずか1時間40分で国技館を後にした。
伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は「白鵬がテレビで謝った?ふ~ん、そうなの」と受け流し、改めて呼び出す考えがないことを示唆。1月29日の師匠会で北の湖理事長(元横綱)から白鵬の師匠である宮城野親方(元幕内竹葉山)へ口頭で厳重注意が行われたが、依然として、白鵬は自身の口で肝心の部分には触れていない。
あきれ果てる審判部と、周囲にはふてくされているだけのようにも映る横綱の間で、もやもやした状況が続く。