柔道・阿部 初シニア海外で大暴れだ
柔道男子66キロ級の阿部一二三(17)=神港学園=ら男女日本代表が16日、グランプリ大会(20~22日、ドイツ・デュッセルドルフ)出場に向け、成田空港から出発した。“超新星”の阿部は初のシニア海外大会でも大暴れすることを宣言。バレンタインデーに彼女から本命チョコをゲットしたという若武者が、逆転での16年リオデジャネイロ五輪出場に向けて、気合をみなぎらせた。
柔道界期待のニューヒーローは、恋愛に対しても柔道同様、一直線だ。阿部は14日のバレンタインデーを振り返り、「しっかり本命チョコをもらいました」とニヤリ。交際期間1年4カ月になるという彼女から、“愛”が溶けこんだチョコをもらったことを明かし、「本命だけあれば十分です」と、きっぱり言ってのけた。
昨年、講道館杯、グランドスラム(GS)東京で最年少優勝を果たし、“東京五輪の星”から一躍、16年リオ五輪も狙える存在となった。ただ、男子66キロ級は世界選手権3連覇中で、世界ランク1位の海老沼匡(パーク24)が、リオ代表の最有力。阿部が海老沼を逆転するには、とにかく出場する試合で勝ち続けていくしかない。
今年初戦となる今大会は絶好のアピールの場。「シニア代表として初の海外なので緊張する。ただ、自分は世界ランク(33位)が高くないし、優勝して名を上げたい。GS東京がたまたまじゃないということを示して、自分をアピールしたい」と、力を込めた。
前日15日に神戸市内で行われたGS東京の祝勝会では、男子60キロ級で五輪3連覇の野村忠宏(ミキハウス)から柔道着を贈られ、「五輪4連覇に挑戦してほしい」とビデオメッセージが届いた。
目標とする偉大な柔道家からのエールに「刺激になった。野村さんみたいになりたいし、五輪4連覇もできたらやってみたい。まずはリオを目指して、一歩ずつ歩んでいきたい」と、目を輝かせた17歳。恋愛もリオロードも“よそ見”をせず、真っすぐに突き進む。