ダンススポーツ久保田兄妹 五輪で金を

 昨年12月に国際オリンピック委員会(IOC)が五輪開催地に追加競技・種目の提案権を与えることを承認して以来、2020年東京五輪での採用を目指し、さまざまな競技団体が立候補を表明している。有力候補とみられる野球・ソフトボール、空手、スカッシュなどの他に、ダンススポーツ、綱引き、ボウリングといった意外な競技の名前も…。これまで縁遠かった夢舞台に、思いをはせるアスリートたちに迫った。

 15年以上にわたり、兄妹二人三脚でフロアにステップを刻んできた。その先にはきっと夢の舞台があると信じて-。ダンススポーツの久保田弓椰(ゆみや、23)、蘭羅(らら、22)兄妹は、東京五輪での競技採用の可能性に胸を弾ませている。

 「競技を始めた当時から、ダンスを五輪に、という思いはありました。もしなったときに、日本代表として金メダルを獲りたいと思ってやってきました」(弓椰)

 先にダンスを始めたのは妹の蘭羅で、3歳の時。兄の弓椰は通っていた水泳教室がなくなったことをきっかけに、小学校1年生の時に妹のパートナーに名乗りを上げた。「ケンカしたことなんか全然ないですね」(蘭羅)という仲良し兄妹は、それからすべてをダンスに捧げてきた。

 平日は毎日学校のあとダンススタジオで4時間に及ぶ練習。土日は東京に上京し、元全日本王者のコーチから指導を受けてきた。海外の試合にも積極的に参戦。その結果、三笠宮杯全日本選手権ではラテン部門で7連覇を達成。10年広州アジア大会では銀メダルを獲得している日本屈指のペアに成長した。

 弓椰は妹と同じ環境で練習ができるよう、高校卒業後、大学進学を1年遅らせた。今春、ともに札幌国際大を卒業したが、1年間は“浪人”でダンスに集中し、16年度の開校予定の同大大学院へ進学するという。ペアとして呼吸を合わせるために、苦労は惜しまない。思いとダンスを究極なまでにシンクロさせてきた。

 「ちょうどいい年齢を迎える五輪。もしかなうなら、東京で日本代表になって、金メダルを獲りたい」と蘭羅。願いは1つ。五輪という最高のスポットライトが当たる場所で、情熱の舞を-。

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