小関2冠 200m平泳ぎも圧巻!
「競泳・日本選手権」(11日、辰巳国際水泳場)
男子200メートル平泳ぎは小関也朱篤(やすひろ、23)=ミキハウス=が2分7秒77で圧勝、100メートルに続く2冠を達成し、代表入りを決めた。2分7秒台は、2分7秒01の世界記録を持つ山口観弘(東洋大)北島康介(日本コカ・コーラ)に続く日本人3人目。
自己ベストを0秒57上回る会心の泳ぎを見せた小関が会場の視線を独占した。「(届かなかった)世界記録はやっぱ速いと実感しました。7秒台はこんなに体がきついかと」。2分7秒台は日本人3人目。188センチの長身を少し折り曲げ、しばらく肩で息をついた。
世界記録保持者の山口観弘(東洋大)や経験豊富な立石らを前半から圧倒。150メートルまでは世界記録にも届きそうだった。「ラスト25メートルはきつくて体が止まるかと思った」。だが観戦に訪れた北島も思わず「すごいね」とつぶやく好タイムで、代表入りを決めた。
昨季は飛躍の1年となった。初めて代表入りした8月のパンパシフィックで2冠。アジア大会でも表彰台に立ち“ポスト北島”を印象づけた。「まだまだ北島さんほどの場数はない」と謙遜するが、この日の2冠でさらにその印象を強めた。
長く日本のお家芸の同種目だが、最近は海外勢の台頭が顕著。昨季は5人の選手が2分7秒台をマークしている。世界選手権(7~8月、ロシア・カザニ)でも2冠を目指す小関は、大会前に「最低でも7秒台」と宣言していた通りの快泳だ。
「(世界大会で)メダル争いするにはあと0・5秒縮めないと。後半の課題を修正したい」。憧れの北島と同じ五輪での金メダルを目指し、一層の成長を誓った。