男子400mリレー銅!桐生「最高」

 「第2回世界リレー大会・第1日」(2日、バハマ・ナッソー)

 男子400メートルリレーで桐生祥秀(19)=東洋大、大瀬戸一馬(20)=法大、藤光謙司(29)=ゼンリン、谷口耕太郎(20)=中大=の日本は38秒20で3位に入り、8位までに与えられる来年のリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得した。米国が37秒38の大会新記録で優勝し、ウサイン・ボルトがアンカーを務めたジャマイカは37秒68で2位だった。

 伝統を継承しながら攻めのバトンパスに挑んだ日本が目標の五輪切符を手にした。アンカーの谷口が3番目にゴールすると、4人で抱き合って歓喜を爆発させた。エースの桐生は「久しぶりに興奮した。最高の結果」と喜色満面だった。

 主力にけがや代表辞退者が相次ぎ、現地入り後に北京五輪代表の塚原(富士通)も離脱した苦境を結束力で乗り越えた。補欠から第1走者に昇格した大瀬戸が「チャンスがあればと準備していた」と流れをつかみ、第2走者で藤光もベテランの味で快走。第3走者の桐生は「自然とスイッチが入った。こういう雰囲気は大好き。がんがん行けた」とコーナーで加速した。

 日本は次走者の手の平に下からバトンを押し込む「アンダーハンドパス」に今季から改良を加え、リスク覚悟で双方の走者が腕を伸ばして距離を稼ぐ「新たな日本式」(苅部俊二・日本陸連男子短距離部長)に取り組む。昨年の仁川アジア大会で中国にアジア記録を塗り替えられ、藤光は「安全策でなく攻めるバトン。お家芸と言われる技術を見直し、練習を積んだ成果が出た」と胸を張った。

 予選の38秒73より決勝で38秒20とタイムも上がった。桐生は有言実行の表彰台に「本気の米国、ジャマイカはボルトが出ている中でこのメダルは大きい」と誇らしげに笑った。

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