白鵬、初日黒星「恩返しされちゃった」

 「大相撲夏場所・初日」(10日、両国国技館)

 三役に復帰した小結逸ノ城が、史上初の2度目の7連覇と、35回目の優勝を狙う横綱白鵬を右から突き落とし、5度目の対戦で初めて勝った。白鵬の初日黒星は12年夏場所に安美錦に敗れて以来3年ぶり。大関とりに挑む関脇照ノ富士は佐田の海に寄り切られて、左膝のけがで先場所を途中休場した遠藤は勢に突き落とされた。

 白鵬は立ち合いで鋭く踏み込んで得意の左前みつをつかんだが、右突き落としに足がついていかず、左手から土俵に這(は)った。初日の黒星は3年ぶりで、横綱47場所目で5回目の黒星発進となった。

 支度部屋では平静な表情を崩さず、「突き落とし?タイミングが良かったね」と淡々と振り返った。横審の稽古総見や時津風部屋での出稽古で逸ノ城をたっぷりしごいたが、「恩返しされちゃったね」とポツリ。この日は長女・愛美羽(あみう)ちゃんの8歳の誕生日だったが、白星をプレゼントすることはできなかった。

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