大砂嵐“ラマダン”明けで全開だ
「大相撲名古屋場所・4日目」(15日、愛知県体育館)
ラマダン(断食月)が16日に最終日を迎えることが決まった。取組後の4日目の夜にシンガポールで観測される月で正式に決まった。1カ月に及ぶラマダンで神の力に満ちあふれる大砂嵐は、右四つから一気に北太樹を寄り切った。
左肩甲骨骨折が癒えぬまま出場し、2日目から3連勝。「宗教と相撲は別々。関係ない」と言いながらも、「エジプトのスピリット。(エジプト人はみんな)ファラオの孫だから」と笑みを浮かべた。
肩は「痛い」と正直に話す。だが、「我慢するしかない」。痛み止めの注射は初日の2日前に打ったきり。「注射をしたら痛みが分からない。だから無理する。痛みが分かる方がいい」と我慢の日々だ。
だからこそ、一番に対する集中力は高い。「最後の仕切りで絶対に勝つと思った。相手の目を見て、(北太樹が視線をそらしたので)もう終わった」という。
楽しみにしているのが食事。3日目の夜はハヤシライスや魚の鍋をほおばった。ラマダンが明ければ、さらにパワーアップした姿を見せてくれるはずだ。