日本相撲協会は２８日、東京・両国国技館で役員候補選挙の立候補を受け付け、理事候補には現職の八角理事長（元横綱北勝海）ら定員の１０人を上回る親方１１人が届け出た。前回落選し、今回立候補を表明していた理事経験者の九重親方（元横綱千代の富士、顔写真）は支持票の不足から出馬を取りやめた。

　２９日に９９人の全親方による投票を行い、即日開票される。役員改選は２年に１度行われ、理事候補選挙が投票に持ち込まれるのは４期連続となる。現職は６人で、初出馬が５人。理事候補選挙の当選者は評議員会の承認を経て、３月の春場所後に就任。同２８日の理事会で新しい理事メンバーで理事長を互選する。

　立候補を取りやめた九重親方は現職の事業部長として出馬した前回もただ一人落選していた。この日は年寄総会などに出席する際、報道陣に囲まれて「（立候補届は）出さなかった。（票が）そろわなかった」と無念の表情で話すにとどまった。

　また、この日は年寄総会も開かれ、理事選に出馬するため評議員を退任した山響親方（元幕内巌雄）の後任についての話し合いが行われたが、「また後日話し合おうということになっている。定数は５人から７人（現状は６人）ですから、急がなくていい」（八角理事長）と、当面現状のままでいくことになった。