白鵬 夏場所で駄目押しなら出場停止も

 日本相撲協会の二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)、藤島副部長(元大関武双山)、友綱副部長(元関脇魁輝)が26日、東京・両国国技館相撲教習所で行われた力士会で、横綱白鵬の危険な駄目押しをはじめとする所作、立ち合いの乱れを正すよう要望するとともに、起きた場合は厳しく罰する方針を伝えた。白鵬が夏場所(5月8日初日・両国国技館)で駄目押しをすれば、最悪1場所出場停止もあり得る。また、琴勇輝が立ち合い前に発する「ホウ!」の叫び声にも注意を促した。

 普段は和気あいあいの力士会にピンと張り詰めた空気が充満した。土俵の充実を最優先事項に掲げる八角理事長(元横綱北勝海)の意を受けた審判部首脳が、土俵上の所作、立ち合いの乱れを正すよう強く訴えかけた。

 この日は実名を挙げることは避けたが、先場所、白鵬が審判部の井筒親方(元関脇逆鉾)に大けがを負わせた駄目押しをはじめ、立ち合いの不十分な手つき、駆け引きのような待った、まげつかみなどが正常化の対象例として挙げられた。また、新関脇琴勇輝が立ち合い前に発する「ホウ!」の叫び声に対しても「おかしい」との指摘がなされた。

 説明役を務めた友綱副部長は「審判部が力士会に出るのは6年前が最後。初日前の土俵祭りにより清められた土俵は神聖な場所で、やっていいことと悪いことがある。白鵬の駄目押しは本人のためにもならないし、琴勇輝のはおかしなことだから。白鵬は神妙に聞いていたし、琴勇輝も『はい』と返事をしていた」と話した。

 それでも乱れが見受けられた場合は、厳しい姿勢で臨むことも伝えた。友綱親方は「これでもまたやるならば力士にあるまじき行為。かなり厳しくしないといけない」とし、仮に白鵬が夏場所も駄目押しを繰り返し、その内容が悪質だった場合は「先場所厳重注意を受けている。次は1場所出場停止もある」と言い切った。

 力士会終了後、白鵬は審判部に関する質問には口を閉ざし、迎えの車に乗り込んだ。大横綱が審判部の声をどう聞いたのか。答えは夏場所の土俵で分かる。

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