末続、熊本地震で被災していた

 「陸上・水戸招待」(5日、ケーズデンキスタジアム水戸)

 “陸上界のレジェンド”末続が熊本地震で被災していたことを明かした。15年3月にミズノを退社して以降、地元と東京を拠点にしており、先月も熊本市内にいた。「地面が爆発したような揺れで本能的に走って逃げた」と話した。

 自宅の中は散乱し、車中泊も経験した。18日から東京で練習を再開。「こんな時に走ってていいのか」と葛藤も生まれたが「何ができるかとかじゃなく、とにかく走らないと前に進めなかった」。

 レース4日前から生じた右太ももの違和感で決勝は棄権。「(地震以降)無理をしたんだと思う」と語り、被災当事者として「体も精神も大変な状況だと思う。まだ頑張ろうとは言えない」と心境を明かした。

 今年6月に36歳になる。現時点で日本選手権の参加資格はないが「競技に向かう自分は変わらない」。さまざまな思いを胸に走り続ける決意を示した。

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