錦織圭、雨に泣いた「もったいない」
「テニス・全仏オープン」(29日、パリ)
男子シングルス4回戦で第5シードの錦織圭(26)=日清食品=は第9シードのリシャール・ガスケ(フランス)に敗れ、2年連続の準々決勝進出はならなかった。日本勢は全員が敗退した。雨のため第1セット、錦織が4-2とリードして迎えた第7ゲーム途中で中断。再開後に4ゲームを連取されてこのセットを落とすと、その後もショットのミスが目立ち、主導権を取り戻せなかった。
道半ばでのつまずきにショックを隠せなかった。錦織は昨年の8強入りにも及ばず、4回戦で敗退。「ミスが多かったし、いいショットが打てなかった」とうなだれた。
雨が全てを変えた。第1セットは相手のサービスゲームを二つブレークするなど4-2とリードした。しかし、そこで降雨により約1時間の中断。再開後は湿気を含んだコートでボールが重くなり、思い通りのショットが打てなくなった。「晴れていればもう少し速い展開ができたと思うが、そこの調整をできていなかったのが一番の敗因」と悔やんだ。立て続けに4ゲームを失うと、第2セットも奪われた。
前哨戦として出たクレーコートの3大会で準決勝以上に進出。世界ランク1位のジョコビッチとも互角に渡り合い、大きな自信を胸に全仏に臨んだ。だが、その前哨戦では2連勝していたガスケに夢を阻まれる結末に。「ベスト4や決勝に行ける可能性は感じていた。もったいない」と無念さをにじませた。