武蔵川部屋に17歳イチローが体験入門
大リーグのイチローが日米通算700盗塁を記録したのに対し、日本の大相撲武蔵川部屋(東京都江戸川区)には3日、「米国人のイチロー」が大きな夢を抱いて体験入門した。米国人の父と日本人の母の間に生まれたヤング・イチロー君(17)だ。
テキサス州ヒューストンの高校を卒業したばかり。176センチ、100キロ。これまで野球やアメフットを経験。「パイロットにもなりたい」と言うが、長崎市出身の母・美穂さんが相撲を勧めたため、英語が話せる武蔵川親方に連絡し、1週間の予定でやってきた。
イチローという名前は、大リーグのイチローに由来。祖父の前田克昭さんが「日本人らしい名前を」とつけた。当時イチローはまだオリックスにいたが、その後メジャーで大活躍し、おかげでイチロー君も人気者になったという。日本国籍もあり、小学4年生から夏休みに長崎市内の小学校に通い、日本語も少し話せる。
武蔵川親方は「動きは悪くない。一生懸命やるし」と高評価。稽古を終えたイチロー君は「相撲をやってみたいです。全部が面白いです」と、入門に意欲的。逆輸入版イチローの活躍が見られる日が来るかもしれない。