卓球12歳張本 日本代表本気にさせた

 男子シングルス予選3回戦で大島祐哉(手前)を攻める張本智和
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 「卓球・萩村杯ジャパンオープン」(16日、東京体育館)

 男子シングルス予選3回戦が行われ、12歳の東京五輪の星・張本智和(エリートアカデミー)は、世界選手権団体戦日本代表で世界ランク32位の大島祐哉(22)=ファースト=と対戦。第1ゲームを奪ったが、1-4で逆転負けし、本戦出場をあと一歩で逃した。張本は21歳以下の男子シングルス準決勝で、ブラジルのリオデジャネイロ五輪代表、カルデラノを3-0で破り決勝に進んだ。

 破竹の勢いで快進撃を続ける新星が“大人の本気”を引き出した。世界の格上を撃破してきた張本は、ワールドツアー優勝経験もある大島のパワーを速攻で封じ、第1ゲームを先取。その後は強烈なフォアハンドをたたき込まれ、「ボールが速すぎた」と玉砕したものの「バックハンドでは互角に戦えた」と手応えを口にした。

 12歳を退けた大島はちゅうちょなくガッツポーズを見せた。東京五輪代表候補のイケメンは「互角と思って勝負した。10歳下だけど、自分も声を出して気合を入れないといけない相手」とガチンコ宣言。自身は大学から頭角を現した遅咲きだが、「張本君は天才。あの若さであのプレーができるのは世界で彼だけ」と賛辞を贈った。

 驚異の12歳は「(力の差は)練習の時よりは縮まったかな。次に当たることがあれば勝てるくらいまで強くなりたい」と、早くもリベンジへ舌なめずり。男子代表の倉嶋監督は「代表チームで練習して、だんだん大人の卓球にステップアップしてる」と目を細めた。

 21歳以下の部でもジュニア王者・木造勇人(愛工大名電)ら実力者を次々と撃破し、準決勝ではブラジル代表選手を圧倒した。優勝に王手をかけ、「向かっていく気持ちでいく」と張本。東京五輪に向けて飛躍する。

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