男子1600mリレー繰り上げ五輪切符!ロシア五輪参加禁止で補欠1番手から
日本陸連は25日、ロシア陸上チームの五輪参加禁止が確定したことを受け、男子1600メートルリレーで日本が出場権を獲得したと発表した。日本は昨年の世界リレー大会で五輪出場を決めた8チームを除いた順位で、出場権を得る8番目までに入れず9番目だった。3番目に資格停止中のロシアが入っており、補欠1番手から繰り上がり、同種目で9大会連続の出場。陸連は加藤修也(21)=早大、北川貴理(19)=順大、田村朋也(23)=住友電工、佐藤拳太郎(21)=城西大=を追加代表にすると発表した。
希望を捨てずに汗を流していた選手たちに、吉報が届いた。陸上男子短距離陣は、山梨県富士吉田市で、五輪に向けた強化合宿を公開。出場が確定していなかった1600メートルリレーのメンバーも参加した。出場決定が場内アナウンスで発表されると、全員で拳を突き上げ、歓喜の声を上げた。
ロシア陸上チームの参加禁止による“棚ぼた”の面もあったとはいえ、執念でつかんだ五輪切符だ。出場権は、国際陸連が13日に発表した世界ランクで決定。日本は期限ギリギリまで国内外の大会に出場し、10日に行われた大阪選手権で3分2秒11をマーク。持ちタイムを伸ばし、補欠1番手まで上げた。
厳しいスケジュールの中、大黒柱の金丸祐三(大塚製薬)は足を痛める代償もあったが、結果的に最後まで諦めなかったことが、9大会連続出場という歴史をつないだ。金丸は「ホッとしている。未来のために五輪の舞台に立てることは大きい。チャレンジの中でつかみ取った出場権」と胸をなで下ろした。
タイムを考えれば苦戦は必至だが、400メートル代表のウォルシュ・ジュリアン(東洋大)を含め、6人中4人が大学生という若いチーム。陸上選手団の麻場一徳監督は「本番で驚くようなパフォーマンスを見せてくれるんじゃないか?」と期待を込めた。