稀勢の里、高安相手に25番の猛稽古 貫禄の18勝「どんどん良くなった」
「大相撲秋場所」(9月11日初日、両国国技館)
綱とりに挑む大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=が30日、東京都江戸川区の所属部屋で弟弟子の新関脇高安(26)といきなり25番の猛稽古。18番勝って「体を動かしてから、どんどん良くなった」と貫禄を見せた。
相手の鋭い立ち合いにてこずり、5連敗の滑り出し。土俵外で「あ~、くそっ!」と叫んで気合を入れると、勢いをしっかり止めるだけでなく、いなして投げも。引き出しの多彩さで9、7と連勝を続け、高安を砂まみれにした。
稽古後は「なかなか目覚めなかった」「距離感が出ていなかった」と課題を挙げたが「しっかり基本はつくってきた」の言葉どおり、スタミナの差は歴然。頭から水をかぶり、壁にもたれてダウン寸前の高安を横目に、大関はタオルを手に余裕しゃくしゃくだった。 「軽く汗を流しましたよ」と不敵に笑った稀勢の里。「よし、よし」と繰り返した。