新十両の大翔鵬 独特すぎる目標明かす…鶴竜の「露払い」か「太刀持ち」を
日本相撲協会は28日、大相撲九州場所(11月13日初日・福岡国際センター)の番付編成会議を開き、モンゴル出身の大翔鵬(22)=追手風=と東農大出身の小柳(23)=時津風、中学卒業後に角界入りした明生(めいせい、21)=立浪=の新十両昇進を決めた。
追手風部屋での会見後、大翔鵬は独特な目標で、早くも幕内を見据えた。あこがれの横綱の露払いか太刀持ち。「一門じゃないけど、直談判したい」と土俵入りの日を思い描いた。
師匠同士の親交が縁で2014年、鶴竜の横綱昇進後から付け人になった。取組直前、支度部屋で本気のぶつかりを受け続けた。強さだけじゃない。負けた日に「一緒にテレビゲームやろう」の誘い。切り替えの大切さを教わった。
鶴竜からは「大事な相撲で逃げるようになる」と立ち合いの変化を戒められていたが、勝ち越しがかかった一番でやってしまった。結果的には、その一番で決めた。「中途半端は良くない。横綱が移動中で見てなくて良かった」と悪びれない。
師匠の追手風親方(元幕内大翔山)が「おっとり型」と評する性格は、15番の関取の土俵への覚悟にもくっきり。「7回負けていいから、逆に気楽っす」。好きな言葉の「何とかなる」の姿勢で躍動する。